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リスジプラム、小児および若年成人II・III型SMA対象P2/3試験で良好な結果-ロシュ

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2019年11月15日 AM11:30

投与開始12か月時点のMFM-32合計スコアによる運動機能評価を達成

スイスのエフ・ホフマン・ラ・ロシュ社は11月13日、2~25歳のII型またはIII型脊髄性筋萎縮症(spinal muscular atrophy:)患者を対象にリスジプラムを評価したSUNFISH試験のパート2部分においてポジティブな成績が得られたことを発表した。

SUNFISH試験は、II型およびIII型SMAの小児および若年成人患者(2~25歳)を対象としたプラセボ対照二重盲検第2/3相国際共同治験。第2相パート(51名)では、第3相パートにおける至適用量の検討を行った。第III相パート(180名)では、投与開始12か月時点のMFM-32(Motor Function Measure 32)の合計スコアによる運動機能評価を行った。

今回発表されたのは、SUNFISH試験のパート2部分の結果であり、試験の主要評価項目は、投与開始12か月時点におけるMFM-32のベースラインからの変化。これについて、プラセボ群との比較で、達成したという。また、リスジプラムで実施中のいずれの臨床試験においても、試験からの脱落につながる薬剤関連の安全性の所見は現時点で確認されなかった。リスジプラムの安全性はこれまでに認められている安全性プロファイルと同様で、新たな安全性上の所見は示されなかった。

中枢神経系・全身のSMNタンパク質レベルを増加させる経口投与可能な薬剤

SMAは、遺伝性の神経筋疾患であり、SMN1遺伝子の機能不全に加え、SMN2遺伝子のみでは十分量の機能性のSMNタンパク質が産生されないため発症する。脊髄の運動神経細胞の変性によって筋萎縮や筋力低下を示し、乳幼児では最も頻度の高い致死的な遺伝性疾患。乳児期から小児期に発症するSMAの患者数は10万人あたり1~2人とされている。

リスジプラムは、中枢神経系および全身のSMNタンパク質レベルを増加させるように創製された、経口投与可能な薬剤。運動神経および筋肉機能をよりよくサポートするために、SMN2遺伝子から機能性のSMNタンパク質の産生が増加するよう設計されている。2018年12月には欧州医薬品庁(EMA)より、SMAの治療薬としてPRIME(PRIority MEdicines)指定を受けた。欧州、米国およびスイスではオーファンドラッグ指定を受け、米国食品医薬品局(FDA)よりファストトラック指定を受けており、日本では2019年3月に希少疾病用医薬品指定を受けている。

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