産業技術総合研究所と筑波大学附属病院は11月から、認知症に関連した医工連携研究開発コンソーシアムを立ち上げる。認知症患者や軽度認知障害(MCI)患者を対象に、特定条件下で自動車を走行させる実験目的のドライビングシミュレーターを用いて、運転時の生体情報や運転操作データなどを収集。運転リスクのある高齢者の抽出や自動車運転から潜在的な認知症患者を見つけ出す早期診断ツールに役立てる。自動車運転から認知症を発見する診断アルゴリズム研究は世界初となる。
■製薬企業の新市場開拓も
コンソーシアム研究は、3年間で産総研と筑波大病院のほか、様々な業種の企業が参加し、医療・ヘルスケアと自動車を融合した新市場創出を目指す。自動車メーカーや自動車の部品供給メーカー、住宅メーカー、セキュリティ企業、広告代理店、保険会社など十数社が参加予定。11月から公募を行い、製薬企業も有力な候補に位置づける。