■低感受性ウイルス出現で
日本感染症学会は24日、抗インフルエンザ薬「ゾフルーザ」(一般名:バロキサビル・マルボキシル)について、12歳未満の小児に対する単独投与では低感受性ウイルスの出現頻度が高いことを考慮し、「慎重投与を検討すべき」との提言を発表した。免疫不全患者や重症患者に対しては「単独での積極的な投与を推奨しない」との見解を示した一方、12~19歳と成人には「臨床データが乏しく、現時点で単独投与の推奨か非推奨を決められない」と結論を先送りした。
ゾフルーザは昨年3月に塩野義製薬が発売したキャップ依存性エンドヌクレアーゼを阻害する新たな作用機序を持つ抗インフルエンザ薬。臨床例から検出されたウイルスでアミノ酸変異が認められ、ゾフルーザが効かない低感受性ウイルスが報告されるようになった。