日本保険薬局協会(NPhA)は来年1月から、非薬剤師などの調剤補助業務に従事する職員を対象としたeラーニング研修を開始する。11月から「調剤アシスト研修」(仮称)として、会員企業の参加を募る予定。原則としてNPhA会員サービスの一環として実施するが、非会員企業などにも対応していく。
4月2日発出の厚生労働省医薬・生活衛生局総務課長通知「調剤業務のあり方について」では、非薬剤師でも可能な調剤業務を明示すると共に、薬局開設者に対して、手順書の整備や研修の実施等の責務が明記されている。
この通知を受け、会員などからの要望も多く寄せられたことから、NPhAは「基本的には、それぞれの企業や薬局現場が対応すると考えるが、調剤補助業務に従事する職員の研修には共通のものがある」と判断。NPhAとして非薬剤師向けの研修を実施することになった。
研修内容は、現時点で調剤補助業務者に必要とされる知識を盛り込んだeラーニングによる研修となり、45分程度のコンテンツと確認テストを1コマとして4~5コマ、合計3~4時間を想定。調剤補助作業に関わる項目では、ピッキング、一包化といった非薬剤師が可能な業務以外にも、散剤や水剤、軟膏の棚周り業務や調剤機器メンテナンスなども知識として習得する予定。
システム構築、運用などのコストはNPhAが負担し、会員企業は1人2000円(登録費+研修費)の少額としている。受講者には受講修了証を発行すると共に、修了証は国の動向を見ながら3~5年で更新していく考え。