グセルクマブに対する優越性を示した新規データ
米イーライリリー社は10月3日、中等症から重症の尋常性乾癬患者を対象とした直接比較優越性試験において「トルツ(R)」(一般名:イキセキズマブ)のグセルクマブに対する優越性を示した新規データをThe 5th Annual Maui Derm NP+PA Fall meetingにて発表した。
同試験は、乾癬の面積と重症度の指標(PASI)100スコアを主要評価項目として、IL-17A阻害薬とIL-23/p19阻害薬を比較した最初の直接比較優越性試験である第4相IXORA-R試験。中等症から重症の尋常性乾癬患者1,027名が登録した。試験の主要評価項目は、12週時にPASI100を達成した患者の割合。主な副次評価項目は、2週時にPASI75を達成した患者の割合、4週および8週時にPASI90を達成した患者の割合、4週、8週、および24週時にPASI100を達成した患者の割合、12週時の医師による静的総合評価(sPGA)0を達成した患者の割合、および1週時にPASI50を達成した患者の割合とした。
IXORA-R試験は継続中、2020年に残りの主な副次評価項目の結果を発表予定
IXORA-R試験では、承認された用量のトルツまたはグセルクマブ投与群に患者を無作為に割り付け、24週間投与し、12週時に一次解析を実施した。投与12週時のPASI100測定の結果、トルツの治療を受けた患者は、グセルクマブによる治療を受けた患者と比べて、統計的に有意に高い改善率を示した(トルツ41.3%に対し、グセルクマブ24.9%、P<0.001)。また、トルツは投与12週時までの全ての主な副次評価項目を達成した(P<0.001)。IXORA-R試験において、トルツおよびグセルクマブの安全性プロファイルは、両剤とも過去に報告された結果と一致していた。
IXORA-R試験は継続中で、治験責任医師と参加者の非盲検化を防ぐために、全てのデータは発表されていない。同社は、2020年に残りの主な副次評価項目である24週時のPASI100を達成した患者の割合についての結果を報告する予定だ。
▼関連リンク
・日本イーライリリー株式会社 プレスリリース