初となる海外化粧品メーカーとの共同研究、パルファン・クリスチャン・ディオールと
京都大学iPS細胞研究所(CiRA)は9月12日、酸化代謝が皮膚角化細胞の自己新生や分化能に与える影響を探索する共同研究を開始したことを発表した。この研究は、CiRA未来生命科学開拓部門のクヌート・ウォルツェン准教授、ホセ・ファビアン・オセゲラ・ヤネス博士研究員らの研究グループが、パルファン・クリスチャン・ディオールの研究開発施設である、LVMHリサーチと共同で行ったもの。CiRAが海外の化粧品メーカーと共同研究を行うのは、今回が初となる。
画像はリリースより
LVMHリサーチは、LVMHグループの研究開発組織。パルファン・クリスチャン・ディオールの化粧品のためのすべての研究と技術・製品開発を推進している。
加齢がミトコンドリアに及ぼす影響を研究し、皮膚再生の治療法開発を目指す
ディオール サイエンスは、皮膚領域の研究において20年間にわたり幹細胞研究事業を継続しており、これまで17の新規知見と約55本の論文発表に加え、学術機関との共同研究を行っている。幹細胞技術の最先端研究成果に非常に高い関心を持っており、今回の共同研究を、加齢による幹細胞変化をさらに理解する上での重要な一歩と位置付け、加齢がミトコンドリアに及ぼす影響を研究し、皮膚再生の治療法開発を目指すという。その中で、CiRAのウォルツェン研究室は、高齢健常人ドナー由来iPS細胞やゲノム編集技術のノウハウを提供する。
▼関連リンク
・京都大学iPS細胞研究所(CiRA) ニュース