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ラニチジン、発がん性物質NDMA検出でクラスI自主回収-PMDA

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2019年10月04日 PM12:30

当局の分析指示を受け、管理水準を超えた7社16製品がクラスI自主回収

PMDAは10月3日、2019年度クラスI医薬品回収情報に、H2受容体拮抗薬(胃潰瘍・十二指腸潰瘍の治療薬)であるラニチジン製剤を新たに掲載した。

掲載されているのは、小林化工株式会社(ラニチジン錠75「KN」、ラニチジン錠150「KN」)、マイラン製薬株式会社(ラニチジン錠 75mg「マイラン」、ラニチジン錠 150mg「マイラン」)、沢井製薬株式会社(ラニチジン塩酸塩錠75mg「サワイ」、ラニチジン塩酸塩錠150mg「サワイ」)、鶴原製薬株式会社(ラニチジン錠75mg「ツルハラ」、ラニチジン錠150mg「ツルハラ」)、東和薬品株式会社(ラニチジン錠75mg「トーワ」、ラニチジン錠150mg「トーワ」)、ニプロ株式会社(ラニチジン注50mgシリンジ「NP」、ラニチジン注100mgシリンジ「NP」)、武田テバファーマ株式会社(ラニチジン錠150mg「タイヨー」、ラニチジン錠75mg「タイヨー」、ラニチジン注射液100mg「タイヨー」、ラニチジン注射液50mg「タイヨー」)の7社計16製品。

ラニチジン塩酸塩を原薬とする製剤において、発がん性物質であるN‐ニトロソジメチルアミン()が検出されたとの海外規制当局の情報を受け、9月17日に厚生労働省から、ラニチジン塩酸塩等における発がん性物質の分析の指示があった。これを受け、ラニチジン錠およびラニチジン注の原薬についてNDMAの分析を実施したところ、当該製品に対し管理水準を超えたNDMAが検出されたため、有効期限内の全ロットについて自主回収することとなった。

回収は、製品の使用によりもたらされる健康への危険性の程度によりクラスI、II、IIIの3つに分類されるが、今回のクラスIは、その製品の使用等が、重篤な健康被害又は死亡の原因となり得るとされるもの。

先発品GSKザンタックは先立ってクラスII自主回収

先発品であるグラクソ・スミスクライン株式会社の(ザンタック錠75、ザンタック錠150、ザンタック注射液50mg、ザンタック注射液100mg)は9月26日に、クラスII医薬品回収情報に掲載されており、「現在、原薬並びに製剤について調査並びに分析を実施中だが予防的措置として、対象ロットについて自主回収することとした」としている。日医工株式会社の(ラニチジン錠75mg「日医工」、ラニチジン錠150mg「日医工」)も同様の理由で10月2日にクラスII自主回収情報が掲載された。クラスIIは、「その製品の使用等が、一時的な若しくは医学的に治癒可能な健康被害の原因となる可能性がある状況又はその製品の使用等による重篤な健康被害のおそれはまず考えられない状況をいう」とされている。

NDMAは発がん性物質であり、重篤な健康被害にいたる可能性は否定できないが、各社とも、これまでに発がん性を示唆する事象は認められていないとしている。

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