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【製薬医学会調査】MSL在籍数、初の減少-増員から質的評価体制へ

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2019年09月27日 AM10:45

国内製薬企業1社当たりのメディカルサイエンスリエゾン()の在籍人数は23.6人と初の減少となったことが、日本製薬医学会が製薬企業40社を対象に実施したアンケート調査で明らかになった。活動開始から2年以上の経験を持つMSLが全体の約97%を占め、中にはMSLの採用数を減らす企業が見られるなど、増加傾向にあった2年前に比べると人員数を確保できているようだ。MSLの業績評価指標についても、訪問回数などの行動量評価だけではなく、各疾患の治療に影響力のあるキーオピニオンリーダー(KOL)との関係構築など、質的に評価する体制にシフトしつつある。

調査は、MSL業務に関する現状と将来動向を明らかにする目的で、2年に1度実施しており、今回で5回目となる。2月下旬から約2カ月間にわたって製薬企業52社を対象に調査を行い、内資系企業27社と外資系企業13社の40社から回答を得た。

MSLの在籍総数は平均23.6人となり、前回調査で過去最高となった26.7人から減少した。前回調査では100人以上と回答した企業もあったが、今回の調査では、在籍総数で最多となった企業は80人と大きく減っていた。

MSLの経験年数では、2~5年以内が60%、5年以上が37%と活動開始から2年以上が97%に達し、1年以内は前回の24%から3%へと大幅に減少した。MSLの所属部門は77%がメディカルアフェアーズとなっており、97%の企業がMSLについて営業部門から独立した活動を行っているとした。

MSLを設置している疾患領域では、「1~5領域」が13企業、「6~10領域」が7企業と、多くの会社が10領域以内で活動を行っていた。

1人のMSLが担当する疾患領域は「1領域」が5割、「2領域」が3割と回答した。1人のMSLが担当するKOL数は、内資系企業が16人、外資系企業は25人と内外資平均では21人となり、2年前に比べ大幅に減少していた。

MSLの採用人数では「現状維持」が38%と最も多く、「減員予定」と回答した企業も見られた。内資系企業では薬剤師や薬学博士、外資系企業では医学博士、薬学博士の採用を検討しているとした。

MSLの業務内容については、KOLとの関係性構築を主眼としたKOLマネジメントやメディカルアドバイザリーボードの立案・実施、メディカル戦略の策定が上位回答となっていた。

業務評価指標について見ると、KOLに対する訪問回数や情報収集数が上位回答となったが、KOLとの関係構築やメディカル戦略への貢献度など業務の質を評価する企業も増えてきている。

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