厚生労働省は3日、内閣法制局に出向していた職員が2016年1月に臨床研究法案の関連資料を製薬企業役員に漏洩していたとして、同年12月に訓告処分していたことを明らかにした。公表基準に該当しないとして、これまで公表しておらず、法案への影響はなかったとしているが、根本匠厚労相は閣議後会見で「情報の外部流出はあってはならない。公務員が常に倫理を持って仕事に当たるに尽きる」との考えを強調した。
今回の事案は、法案を事前審査する内閣法制局に参事官として出向していた厚労省職員が、16年1月に臨床研究法案の関連資料を製薬企業役員に漏洩していたもの。役員は、厚労省時代の職員の同期で、職員は漏洩先からの金銭受け取りは否定しており、現在は厚労省の研究機関に勤務している。