HGF発現プラスミドDNA、筋注で血管新生
田辺三菱製薬株式会社は9月4日、重症虚血肢を対象としたHGF遺伝子治療用製品「コラテジェン(R)筋注用4mg」(一般名:ベペルミノゲン ペルプラスミド)について、同日、薬価基準に収載されたことを受け、9月10日に新発売すると発表した。
画像はリリースより
同剤は、アンジェス株式会社が設立以来手がけてきた主力のプロジェクトで、2019年3月26日に、慢性動脈閉塞症の潰瘍の改善を効能、効果又は性能として条件及び期限付製造販売承認を取得した国内で初めての遺伝子治療用製品。ヒト肝細胞増殖因子(HGF)を発現するプラスミドDNAであり、標的細胞である下肢の筋肉細胞内に取り込まれ、細胞内で転写・翻訳されて、HGFを産生・分泌する。HGFの血管新生作用によって、虚血部位の血管数と局所血流量を増加させ、虚血状態を改善させる。
製造販売後承認条件評価を期限の5年内に実施
田辺三菱製薬とアンジェスは、2015年6月、HGF遺伝子治療用製品の販売に関し、日本国内における末梢性血管疾患を対象とした独占的販売権許諾契約を締結。田辺三菱製薬が販売を担当する。コラテジェンの承認は、条件及び期限付であり、製造販売後承認条件評価を期限の5年内に実施し、承認を取得することが課せられている。
両社は、同剤の本承認取得を目指すことにより、血行再建術の施行が困難な慢性動脈閉塞症の潰瘍における新たな治療選択肢を提供するとともに、同製品に係る適正使用を推進し、重症下肢虚血患者のQOL向上に貢献していきたいとしている。
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・田辺三菱製薬株式会社 ニュースリリース