厚生労働省は8月30日、2018年の薬事工業生産動態統計年報を公表した。18年の1年間に国内で生産した医薬品最終製品の金額は6兆9077億円で、前年から1864億円(2.8%)増加。都道府県別の生産金額では、静岡県が前年から99億円(1.5%)減少したものの、6721億円で2年連続のトップとなった。薬効群別では、その他の代謝性医薬品が前年から680億円(8.6%)増の8584億円でトップとなった。
医薬品の生産金額を用途別に見ると、全体の約9割を占める医療用医薬品は6兆1726億円で、前年から2.7%増加した。その他の医薬品は3%増の7352億円、一般用医薬品も3%増の7209億円となった。
薬効群別に生産金額を見ると、その他の代謝性医薬品が8584億円(前年比8.6%増)、循環器官用薬が8026億円(14.1%減)、中枢神経系用薬が7848億円(3.6%増)、腫瘍用薬が6114億円(38.3%増)の順で多く、前年と同様に腫瘍用薬の生産金額が大きな伸びを示した。
都道府県別の医薬品生産金額では、静岡県が6721億円でトップとなったが、前年から99億円(1.5%)減少した。次いで富山県が6246億円(4.5%減)、大阪府が5069億円(4.4%減)と、上位3府県の生産金額は前年より減少した。
一方、栃木県は4674億円で前年から1703億円(57.3%)増と大幅に伸び、4位に入った。
医薬品の輸出入の状況を見ると、医薬品輸出金額は223億円(13.3%)増の1892億円だった。輸出金額が最も高かった国は米国、韓国、中国、台湾の順だった。
医薬品の輸入金額は3兆1481億円で、前年から2901億円(8.4%)減少した。最も輸入金額が多かったのは米国で、ドイツ、フランス、スイス、英国の順に続いた。