2019年3月末段階のMR総数が前年比2346人減の5万9900人と過去最大の減少となったことが、MR認定センターがまとめた「2019年版MR白書」で明らかになった。MR総数の減少は5年連続で、13年度の6万5752人をピークに、14年度以降で数百人規模の減少が続いていたが、今回2000人以上の大幅減となり、6万人を割り込んだ。製薬各社による人員削減策が相次いだことで、MRの減少傾向に拍車がかかったことが背景にある。
同センターに登録している製薬企業は、昨年から7社減少して203社。そのうち内資系製薬企業が3社減の143社、外資系企業が2社減の46社、MR業務委託・派遣企業(CSO)が2社減の13社、卸企業が1社となった。
MR総数の減少傾向は止まらず、14年度は1095人減、15年度522人減、16年度950人減、17年度752人減となっていたが、18年度は2346人減と過去最大の減少となった。10年に6万人を突破したが、今回の調査結果で6万人を割り込む結果となった。男女別の総数は非公開。管理職は215人減の8180人となった。
企業別では、内資系企業で1266人減の3万5455人、外資系企業で1210人減の2万0763人、CSOで53人減の3614人、卸で4人減の68人となった。加盟団体別では、日本ジェネリック製薬協会が726人増の4317人と増加に転じた。
薬剤師MRは、男性で643人減の4137人、女性で29人減の1016人となり、合計で672人減の5153人と大幅減となった。MR総数に占める薬剤師MRの比率は、0.7ポイント減の8.6%となった。
MRの新卒採用を行ったのは5社減の87社、中途採用を行った企業は2社減の127社となった。また、定年退職者のMRを再雇用した企業は、4.9%増の122社となった。