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CKD・肝臓病の検査に特化した簡易型血液分析装置を発売へ-アークレイ

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2019年08月30日 PM12:15

サブサハラ地域の医療現場に向けて開発

アークレイ株式会社は8月27日、アフリカ諸国の中でもサブサハラ地域の医療現場に向けて開発した簡易型血液分析装置「The Lab004」を、2019年8月28~30日まで横浜市で開催される第7回アフリカ開発会議(TICAD7)の併催イベントに出展、10月より順次発売を開始すると発表した。


画像はリリースより

近年、アフリカ諸国の中でもサブサハラ地域では、3大感染症疾患(、結核、マラリア)だけでなく、非感染性疾患の患者が増加しており、とりわけ糖尿病患者の増加は医療費の増大等の観点からも深刻な社会問題となっている。患者増加の背景には、急速な都市化による運動不足や食生活の偏り、インスリンなどの薬剤の不足、医療従事者や患者自身の糖尿病に関する知識不足に加え、サブサハラの約6割を占める農村部で検査設備の未整備から検査が十分に普及していない地域が多く見られることから、これにより疾患の発見が遅れ、重症化が進んでいることが挙げられる。

モバイルバッテリーでも駆動、電力供給が不安定な地域でも測定可能に

サブサハラでは糖尿病由来の合併症のひとつである慢性腎臓病()患者が増加している現状もある。またHIV感染者も多い同地域では、抗HIV薬の長期間服用による副作用でCKDや肝臓病を発症する患者が多いことでも知られている。CKDが進むと透析治療や腎臓移植などが必要となるが、対応可能な高度医療設備が整った地域はごく一部で、治療の継続には高額の医療費がかかる。このような現状を鑑み、重症化に至る前に患者の健康状態を定期的に検査し、早期治療を行うことが重要と考えられている。

The Lab 004は、このような社会課題を解決するために、CKD・肝臓病の検査に特化した小型の簡易型血液検査装置で、腎機能・肝機能のスクリーニング検査に使用できる。また、ドライケミストリー技術の採用により、給排水設備が整っていない環境下でも使えると同時に、付属のACアダプタに加え、モバイルバッテリーで駆動可能なため、電力供給が不安定な地域でも測定することが可能。2019年10月より順次タンザニア、ケニア、ウガンダ、モザンビークなどへ販売予定。

アークレイは、「サブサハラの地方診療所での検査や巡回診療などに役立てていただくことで、医療が行き届かない地域でのCKDや肝臓病の早期発見・早期治療促進に貢献する」としている。

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