経営統合に向けた協議開始を発表したマツモトキヨシホールディングス(HD)とココカラファインは22日、都内で共同会見を開いた。マツモトキヨシHDの松本清雄社長は、経営統合に向けた協議開始について「非常に満足している」と述べ、「アジア一番のドラッグストアを目指したい」と意欲を示した。一方、ココカラファインの塚本厚志社長は、今回の協議開始のきっかけについて「生き残りではなく、勝ち残るための道を模索し始めたこと」とし、「企業価値の最大化を目指していく」と語った。
両社の統合が実現すれば、売上高は1兆円規模、店舗数は3000店を超え、いずれも業界トップとなる。調剤事業でも売上高は1000億円、拠点数も約600拠点となる。
松本氏は、「1兆円規模になったからといって止まるわけにはいかず、前に進むしかない」との考えを強調。具体的な経営統合の方法や屋号については、「これからの話し合いになる」としつつ、「マツモトキヨシにはマツモトキヨシの、ココカラファインにココカラファインの良さがあるので、屋号を変えないこともあり得るのではないか」と語った。
一方、塚本氏は、経営統合に向けた協議を開始する相手に、マツモトキヨシHDを選んだ理由として、「優れた商品開発力やマーケティング力、店舗運営の効率化を追求する力がある。これらを借りることにより、われわれの経営課題や店舗運営の課題を解決できるのではないかと考えた」と説明した。
統合後の会社の姿に関しては、「日本一のドラッグストアが誕生することになる」と強調。「現存する二つの会社の様々な事柄、将来創り上げるものが、より顧客や患者さんの求める価値に対して十分に応えることができ、そのことによって非常に大きなシナジーを発揮できると感じている」とした上で、「地域の顧客や患者さんの健やかに美しい生活を送りたいという要望に対して、今まで以上に応えることのできる会社ができ上がることへの期待に胸を膨らませている」と話した。