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世界初、AIで高精度かつ迅速な骨密度測定を可能に-島津製作所

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2019年08月08日 PM12:30

骨粗しょう症の骨密度測定でのX線画像を高精度に迅速提供

株式会社島津製作所は8月6日、骨粗しょう症の診断やその経過観察、治療過程などで行う骨密度測定でのX線画像を、AI技術を用いた画像処理により、高精度で迅速に提供する新しい機能を開発したと発表した。さらに、この機能をオプションとして導入できるX線TVシステム「SONIALVISION G4 LX edition」を同日付けで発売した。


画像はリリースより

X線TVシステムは、骨や肺、消化管など体内の状態を、X線透視(動画像)でリアルタイムに観察でき、(静止画像)も可能なことから、内科や外科、整形外科、泌尿器科など多くの診療科で使用され、健康診断でも長く活用されている装置である。2013年発売のX線TVシステム「SONIALVISION G4」シリーズは、骨密度測定ができる唯一の機器で、国内外で1,000台以上が納入されている。

被ばく線量を半分以下に、胸部撮影検査など多目的に活用可能

同社は2014年、骨密度測定法の中で最も精度が高いと評価されているDXA法(2種類のX線による測定法)を採用し、X線TVシステムでの骨密度測定を世界で初めて可能にした。ただし、測定箇所である大腿骨のX線画像にセグメンテーション(画像上で骨領域を抽出する作業)が必要で、これには一定の経験と作業時間を要していた。そこで同社は、深層学習()技術を用いて、熟練者の作業内容を瞬時に行う「AIアシスト機能」を開発。X線撮影後、すぐに高精度にセグメンテーションされた画像を表示し、骨密度測定を行えるようになった。この機能は世界初となる。また、今回発売された新製品は、大幅な被ばく低減を実現する最新鋭のデジタル画像処理技術「SCORE PRO Advance」を標準搭載。X線の照射量を減らすと画質は低下するが、リアルタイムにノイズ低減し、低線量下での画像の視認性を向上させた。これにより、被ばく量が従来の半分以下になった(同社比)。

さらに、機器の効率的な運用のため、X線TVシステムのX線照射部から受光部の間を180cmまで引き伸ばせる機能も追加。これにより、一般撮影システムと呼ばれるX線撮影(静止画)専用機で行われていた胸部撮影検査にも対応できるようになったうえ、車いすでの検査なども無理なく行えるようになるという。今後は胸部撮影のほか、多くの検査に対応できる多目的な検査装置として使用されることが期待される。

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