厚生科学審議会予防接種基本方針部会のワクチン評価に関する小委員会は7月31日、ロタウイルスワクチンの定期接種化について、接種にかかる費用を低減すべきと結論づけた。接種者が負担するコストが非接種者を上回る現状に対して、現在の費用で定期接種化するには課題が残ると判断。ただ、接種による利益が副反応のリスクを大きく上回ると評価し、定期接種化については部会で引き続き検討する。厚生労働省は、近日中にワクチンの製造販売業者2社に費用面での対応を聴取した上で、部会に報告する方針。
ロタウイルスは0~6歳の乳幼児期が罹患しやすく、下痢、嘔吐、発熱などを発症し、脱水の悪化でショックや死亡に至る事例も見られる。予防策として、国内ではグラクソ・スミスクラインの「ロタリックス」とMSDの「ロタテック」のワクチン2種類を任意で接種できる。