小型化、測定時間の高速化を実現
アークレイ株式会社は7月24日、グリコヘモグロビン分析装置「ザ ラボ 001」(以下、The Lab 001)の発売を発表した。「The Lab 001」は、今年5月に同社が立ち上げた医療検査システムの新ブランド「The Lab」のシリーズ第一弾となる製品。重量は約10kg、外形寸法は220(幅)× 326(奥行)× 298(高さ)mm。
画像はリリースより
同製品は、ヘモグロビンA1cを、微細加工技術を応用して開発した専用の試薬カートリッジ「The Lab 001 A1C HD」を用いてキャピラリー電気泳動法で測定し、HPLC法を用いた大型装置と同程度の精度を有しつつ、小型化と測定時間90秒の高速化を実現した。また、ヘモグロビンA1cの測定値に影響を与える変異ヘモグロビンの分離(検出)機能を有することで、増加する外国人患者などの多様な検体をより正確に測定することが可能。微量指先血(1.5μL)のみで検査ができるため、患者の身体的負担を最小限に留めることができる。さらに、常温保存が可能な使い捨てタイプの試薬カートリッジは、直接血液を点着し装置にセットするだけの簡単操作で測定を開始でき、医療従事者の作業負担を軽減する。
より多くの医療機関に、より質の高い糖尿病診療を提供
厚生労働省「2017年患者調査の概況」によると、国内の糖尿病患者数は329万人に上り、糖尿病が強く疑われる人を加えると1000万人を超える。患者の増加、高齢化が進む中、今後は糖尿病専門医とかかりつけ医との連携や、看護師・管理栄養士・薬剤師等、多職種連携での糖尿病診療の重要性が一層高まると予想されている。
「企画構想から17年の月日を費やし開発。大型装置と同程度の精度を有しつつ小型化、検査の高速化を実現することで、診察中の検査結果報告を可能にした。大規模病院のみならず中小病院からクリニックまで、より質の高い糖尿病診療を提供したい」と、同社は抱負を述べている。The Lab 001の販売価格(希望納入価格)は120万円(税別)。
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