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肺がん治療におけるパートナーシップ「ラング アンビション アライアンス」設立-AZら

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2019年07月12日 PM12:00

目標は、2025年までに肺がん患者の5年生存率を現在の2倍

アストラゼネカ社は7月8日、世界肺がん学会(IASLC)、世界肺がん連合(GLCC)、ガーダントヘルス社と同社が協働で、肺がんによる死亡を将来的になくすことを目指す新たなパートナーシップ「Lung Ambition Alliance(LAA)」を設立したことを発表した。

LAAは、研究や教育(IASLC)、診断()、患者アドボカシー(GLCC)、治療薬の研究開発(アストラゼネカ)など幅広い専門知識をもった組織が協働して肺がんによる死亡をなくすための取り組みを行うパートナーシップ。 LAAは、2025年までに肺がん患者の5年生存率を現在の2倍にすることを目標にしている。

診断・治療薬・QOLを柱としたプロジェクトを推進

同パートナーシップでは、「肺がん検診と早期診断検査の普及」、「革新的な医薬品の提供」、「より質の高い医療の実現」の3項目を優先事項として挙げており、主に3つのプロジェクトに取り組んでいく。

1つ目は、「Early Lung Imaging Confederation(ELIC)」。早期肺がんの集学的検出と管理改善を促進するために設計されたクラウドデータベースで、クラウド上での検診登録システムの試験・評価を行う。この取り組みは、CT検査によって肺がんの死亡率が低下するという昨今の研究結果に対応したプロジェクト。ここに集められた画像およびデータは、標準化および規格管理されたデータとして、分析・検出ツールの開発およびリスクモデル改善に役立てられる。 将来的にはAIを組み込み、CT検査による臨床的意思決定サポートの信頼性をさらに高める方針。ELICはIASLCが開発し、2018年後半にはパイロットプロジェクトが行われている。LAAは画像データの蓄積を加速させ、診断、治療、フォローアップといったペイシェント・ジャーニーにおけるさまざまな過程で評価される患者アウトカムの測定を支援する。

2つ目は、「Major Pathologic Responseプロジェクト」。サロゲートエンドポイントの検証や予測バイオマーカーの特定に用いられる臨床試験データと研究成果を集めたもので、これにより、腫瘍特性をより正確に絞り込むことができる。また、このプロジェクトでは、次世代の標的治療薬の開発を加速させ、早期介入によって根治の可能性をより高めることを目指す。LAAは、試験データを各国の保健当局と共有し、議論できるよう、協力グループや製薬業界の試験データの収集を支援する。

3つ目は、「Initiatives in Lung Cancer Care (ILC2)プログラム」。2019年後半に開始予定の公募プログラムで、世界中の患者団体を対象としたもの。これまでの治療を変える可能性があり、生存率の向上に貢献し得るプロジェクトを開発・提案してもらう取り組みだ。このプログラムは、肺がんのローカルコミュニティであっても世界のベストプラクティスの恩恵が受けられるようにするとともに、治療選択肢に関する患者教育やQOLに対するサポートを提供することを目的としている。応募されたプロジェクトの中からLAA委員会が選定基準を満たしているかを評価したうえで、支援するプロジェクトを決定する。

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