EU28か国で承認の血友病A治療薬
ノボ ノルディスク ファーマ株式会社は6月20日、「ESPEROCT(R)」(一般名:ツロクトコグ アルファ ペゴル(N8-GP))ついて、成人および青年期(12歳以上の小児)に対する血友病A治療薬として、欧州委員会に承認されたことを発表した。承認はEU加盟国28か国が対象となる。
同薬は、成人および青年期の血友病A(先天性血液凝固第VIII因子欠乏症)患者における、定期補充療法、出血時治療および外科手術時の出血管理を適応としている。血友病A患者を対象に実施した最大規模の承認前臨床試験では、治療歴のある重症型血友病A患者270人が5年以上にわたり投与を受けた結果、N8-GPの安全性および有効性が示された。2019年4月26日に、欧州医薬品庁のヒト用医薬品委員会からの承認勧告を受け、今回の販売承認に至った。
半減期は標準型血液凝固第VIII因子製剤に比べ1.6倍
N8-GPは、血友病A患者に対する補充療法のための半減期延長型血液凝固第VIII因子製剤。その半減期は、標準型血液凝固第VIII因子製剤と比べ、成人/青年期患者では1.6倍に延長されている。成人および青年期の患者で4日に1回のシンプルな定期補充療法で、重症型血友病A患者に対し有効であることが示されている。成人および青年期の患者に定期補充療法として50IU/kgを4日に1回投与することにより、年間出血率は1.18回/人・年という有効性を示した。
N8-GPは、出血エピソードの治療、周術期の管理にも有効であることも示されている。臨床試験を通じて、いずれの年齢集団においても良好な忍容性を示し、安全性の問題は認められなかった。また、同薬の安全性プロファイルは、他の半減期延長型の血液凝固第VIII因子製剤で報告されているプロファイルと同様だった。
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・ノボ ノルディスク ファーマ株式会社 プレスリリース