医療従事者の為の最新医療ニュースや様々な情報・ツールを提供する医療総合サイト

QLifePro > 医療ニュース > 医療 > ファイザー社とのGPCRに対する新薬創出研究提携で新たな候補物質を創出—そーせい

ファイザー社とのGPCRに対する新薬創出研究提携で新たな候補物質を創出—そーせい

読了時間:約 1分13秒
2019年06月12日 PM01:30

ファイザー社より、300万米ドルのマイルストンを受領

そーせいグループ株式会社は6月10日、戦略的提携先であるファイザー社との多岐にわたるGタンパク質共役受容体()に作用する新薬創出研究提携により、新たに臨床開発候補物質を選定したことを発表した。この成果により、同社グループは新たに300万米ドル(約3億2600万円)のマイルストンを、ファイザー社より受領することになる。

2015年11月、同社グループは、ファイザー社との間で複数の領域における最大10種のGPCRターゲットに対する新規医薬品開発に関する戦略的提携を開始した。

これらターゲットの多くは、治療対象となる可能性のあるさまざまな疾患の重要な作用部位として、臨床あるいは生物学的に役割が明確になっているものの、内在する技術的課題から、従来の創薬アプローチでは、候補薬の創出が困難だった。

StaR技術・構造ベース創薬技術が低分子物質の創出に有用であることを実証

同課題に対応するため、両社の研究者が協働し、それぞれの専門性を補完的に活用することで、当初ファイザー社が選定したGPCRに対する構造ベース創薬()が可能となった。ファイザー社は、この提携から生み出された各ターゲットに対する全ての治療薬(低分子およびバイオ医薬品)に関して開発・製造販売の責任を負い、グローバルでの独占的開発・製造販売権を保有する。

協働の結果、2019年5月にはファイザー社が1番目の候補物質を選定。今回の成果は、同社グループが提供した、特定のプログラムに関する複数の安定化された受容体「StaR(R)タンパク質」、X線構造情報、および生物物理学的データによるもので、GPCRに対する新薬創出研究提携により創出された、2番目の臨床開発候補物質となる。また、StaR技術および構造ベース創薬技術が、重要な疾患ターゲットに作用する低分子物質の創出に有用であることも実証されたと言える。

 

同じカテゴリーの記事 医療

  • 新型コロナ後遺症と全身性エリテマトーデスの類似性を発見-関西医科大
  • アルツハイマー病などに特徴的な脳萎縮を脳区域解析AIアプリで同定-名古屋市大ほか
  • アルツハイマー型認知症、テストステロンがリスク低減に関与-九大ほか
  • 自己免疫疾患に細胞治療の可能性、iTregの免疫抑制能を強化する方法を開発-阪大ほか
  • 機能する「移植用未成熟腎臓」作製の新手法開発、ラットで生命維持確認-慈恵医大ほか
  • あなたは医療関係者ですか?

    いいえはい