ADAの投与で免疫機能を改善させる「酸素補充療法」
帝人ファーマ株式会社は5月29日、アデノシンデアミナーゼ(ADA)欠損症治療剤「レブコビ(R)筋注2.4mg」(一般名:エラペグアデマーゼ(遺伝子組換え))の販売を開始したと発表した。同剤は、ADA欠損症に対して適応を持つ日本初の薬剤で、ADA活性の上昇や免疫機能の改善などが期待されている。
画像はリリースより
ADA欠損症は、遺伝子の変異によりADAという酵素に欠損が生じることで重度の免疫不全状態となり、易感染症や成長障害などを引き起こす希少疾病。治療は、造血幹細胞移植が第一選択とされているが、その他の療法として、ADAを投与することで、免疫機能の改善を図る酵素補充療法が用いられることもある。
英リーディアント社と、日本における独占開発・販売契約を締結
日本ではこれまでADA酵素製剤が承認されておらず、それが治療上の課題となっていたことから、帝人ファーマは新たな治療選択肢の提供に向け、2014年に英国の製薬企業リーディアント社(当時:シグマ・タウ・ファルマ社)と日本における独占開発・販売契約を締結し、同剤の開発に着手。2019年3月に「ADA欠損症」の効能・効果で、厚生労働省より製造販売承認を取得していた。
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・帝人ファーマ株式会社 プレスリリース