高コレステロール血症、家族性高コレステロール血症の効能・効果
MSD株式会社とバイエル薬品株式会社は5月28日、小腸コレステロールトランスポーター阻害剤とHMG-CoA還元酵素阻害剤の配合剤である「ロスーゼット(R)配合錠LD」および「ロスーゼット(R)配合錠HD」(一般名:エゼチミブ/ロスバスタチンカルシウム)を同日より発売したと発表した。
画像はリリースより
ロスーゼット配合錠は2019年3月26日に、高コレステロール血症、家族性高コレステロール血症の効能・効果で、製造販売承認を取得した。
小腸コレステロールトランスポーター阻害剤とHMG-CoA還元酵素阻害剤の配合剤
同剤は、小腸コレステロールトランスポーター阻害剤であるエゼチミブ(製品名:ゼチーア(R)錠)とHMG-CoA還元酵素阻害剤であるロスバスタチンカルシウムを含有する配合剤。エゼチミブは、小腸においてコレステロールの吸収に関与するタンパク質(コレステロールトランスポーター)であるNiemann-pick C1 Like 1(NPC1L1)のコレステロール輸送機能を阻害することにより、小腸からの胆汁性および食事性コレステロールの吸収を阻害。ロスバスタチンは、肝臓でのコレステロールの生合成経路の律速酵素であるHMG-CoA還元酵素を選択的かつ競合的に阻害することにより、コレステロールの生合成を阻害する。
動脈硬化性疾患予防ガイドラインなどの日本のガイドラインでは、高LDLコレステロール(LDL-C)血症の薬物治療の第一選択薬としてHMG-CoA還元酵素阻害剤が推奨され、それでも管理目標値に達しない場合には、併用療法等を考慮することと記されている。同剤は、高コレステロール血症患者、家族性高コレステロール血症患者にとって、新しい治療選択肢のひとつとなる。
なお、日本での販売は、MSDとバイエル薬品の両社が共同で行う。
▼関連リンク
・MSD株式会社 ニュースリリース