厚生労働省は、「患者のための薬局ビジョン」が示す「かかりつけ薬剤師の役割を発揮できる薬剤師を配置している薬局数」を評価するための指標(KPI)4項目について、薬局の取り組み状況を調査した結果をまとめた。調査結果を検討した「かかりつけ薬剤師・薬局機能調査・検討事業検討委員会」(委員長・赤池昭紀:和歌山県立医科大学客員教授)は、電子お薬手帳の導入薬局が48.1%と昨年度比13.2ポイント増となったことから、「順調に取り組みが進んでいる」と評価した一方、在宅業務の実施や健康サポート薬局研修を修了した薬剤師の地域ケア会議への参加数は一桁台の増加にとどまったことから、「さらなる取り組みが求められる」とした。
厚労省は、全国的に把握すべきKPIとして、▽患者の服薬情報の一元的・継続的把握のために、電子お薬手帳または電子薬歴システム等、ICTを導入している薬局数▽在宅業務を実施した薬局数(過去1年間に平均月1回以上)▽健康サポート薬局研修を修了した薬剤師を配置し、その薬剤師が地域ケア会議など、地域の医療・介護関係の多職種と連携する会議に出席している薬局数(過去1年間に1回以上)▽医師に対して患者の服薬情報などを示す文書を提供した実績がある薬局数(過去1年間に平均月1回以上)――を設定した。