アジア製薬協会10団体や政府関係者などが集まり、アジア地域での新薬アクセス改善に向けた取り組みを討議する「アジア製薬団体連携会議」(APAC)が9日に都内で開かれた。産業側からアジア各国の規制当局に対し、承認審査や査察のプロセスを共有して効率的な審査を進める仕組みの導入を求めることで合意した。来年4月の次回会議で提言書を発表する。
会議翌日の10日に記者会見した日本製薬工業協会の中山讓治会長(第一三共会長)は、「アジアで行われている承認審査は国ごとで状況が違う。欧州のような相互承認体制は考えておらず、アジア各国の立場を尊重しながら相互理解を深め、申請までのプロセスを早めていきたい」と述べた。