■福岡大などグループ
薬局薬剤師が副作用を回避したり、重篤化を防いだりする薬学的介入を行った結果、大きな医療経済効果が得られたことが、福岡大学大学院薬学研究科などのグループの研究によって明らかになった。久留米三井薬剤師会が収集したプレアボイド事例を、薬学的介入によって副作用発現を未然に回避できた事例と重篤化を防げた事例に分類して解析。これらを防げなかった場合、7708万円の医薬品副作用被害救済費用が必要になると推算した。介入による費用抑制額は、調剤報酬に比べてはるかに大きいことを示した。
研究に取り組んだのは、福岡大学大学院薬学研究科臨床薬剤学研究室、同薬剤師会、福岡大学病院薬剤部、第一薬科大学のグループ。2010年度から17年度まで会員薬局が薬剤師会に報告したプレアボイド事例について、副作用発現を未然に回避できた287件と重篤化を防止できた10件に分類し、解析した。