20歳以上の岩手県住民約8,300人の生体試料・情報
岩手医科大学いわて東北メディカル・メガバンク機構(IMM)は3月28日、2013~2015年度に東北メディカル・メガバンク計画(TMM)で実施された地域住民コホート調査のうち、IMMが岩手県内で行った健康調査に参加した地域住民の生体試料・情報について、研究者向けの提供(分譲)受付を開始すると発表した。分譲は、IMMと東北大学東北メディカル・メガバンク機構(ToMMo)が共同で行う。
画像はリリースより
今回の分譲の対象は、2013~2015年度に実施された地域住民コホート調査のうち、IMM が岩手医科大学矢巾キャンパスおよび沿岸4地域(久慈、宮古、釜石、気仙地域)に設置するサテライト(矢巾センターおよび沿岸4サテライト、計5か所)で実施したサテライト型健康調査に参加した20歳以上の地域住民約8,300人の生体試料・情報。
血液や尿、検体検査情報などの他、生理機能検査情報も
これらの生体試料・情報には、血液(DNA、血漿、血清)、尿、検体検査情報、健康調査情報に加えて、内臓脂肪面積、頸動脈エコーなどの生理機能検査情報が含まれる。脳卒中や心臓病にかかるリスクの上昇に影響を及ぼす内臓脂肪や動脈硬化の指標などの情報が、血液・尿検査情報、健康調査情報と紐づけられて分譲されることはTMMで初めて。
分譲を申請できるのは、日本の学術研究機関(非営利機関)と、本社が日本にある企業等の研究所に所属する研究者。今回分譲される生体試料・情報を活用することにより、遺伝的体質と生活習慣などの環境要因が脳卒中や心臓病などの発症に及ぼす影響が解明され、これらの疾患の予防・早期診断・治療に大きく貢献することが期待されると研究グループは述べている。
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