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早期膵臓がんの新検診法開発目指し、新たなバイオマーカーでの実験的検診へ−国がんら

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2019年03月27日 AM11:30

新しい血液バイオマーカー「」の検証

国立がん研究センターと日本医療研究開発機構(AMED)は3月25日、(膵がん)を引き起こす可能性の高い疾患(・膵管内乳頭粘液性腫瘍など)および早期の膵がんを効率的に発見する検診法の開発を目指し、新しい血液バイオマーカーを用いた試験的膵がん検診の検証を行う臨床研究を2019年4月より、北海道対がん協会が行うがん検診や健康診断で実施すると発表した。この研究は2017年度にスタートし、同年度と2018年度は鹿児島県と神戸市で実施してきた。

このバイオマーカーは、血液中の「アポリポプロテインA2(apoA2)アイソフォーム」というタンパク質で、国がん研究所や米国国立がん研究所()、ドイツがん研究センター()、国際がん研究機関()などの共同研究において、膵がんを引き起こす可能性の高い疾患や早期の膵がんを検出することの有効性が評価され、検査キットも開発されている。


画像はリリースより

有効性評価のため陽性者には精密検査をセットに

この研究成果を踏まえ、2015年から神戸大学などと共同で膵がん検診研究を試行し、バイオマーカーの異常があった人から、膵がんのリスク疾患や膵がんを発見できることを確認している。しかし、先行研究では血液バイオマーカー検査で陽性反応がみられても、その後の精密検査を被験者の希望で実施していたこともあり、精密検査を受ける人が少ないなど、バイオマーカーの有用性を科学的に証明するのに必要なデータを確保できなかった。

そのため今回の研究では、被験者には、血液によるバイオマーカー検査と、バイオマーカー陽性者にはその後の画像検査(原則として造影CT検査)による精密検査をセットで受けてもらうこととした。2019年度の登録の目標は約5,000人。2017年度、2018年度に実施した分と合わせて約1万5,000人を目指す。

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