全国の自治体病院の約3割は常勤薬剤師を募集しても1人も確保することができない実態が、全国自治体病院協議会薬剤部会が実施した2017年度分の調査で明らかになった。募集人員数の一部しか確保できない病院も約3割存在し、合わせて約6割の自治体病院が薬剤師の確保に苦戦していることも分かった。都市部では募集人員数を全て確保できている病院が多い一方、地方では確保に苦戦する病院が多く、地域差も認められたという。
同協議会の会員875病院を対象に実施した17年度「薬剤管理の実態調査」のうち、常勤薬剤師の採用状況に関する設問に回答した325病院(回答率37.1%)の結果を解析。募集した常勤薬剤師数のうち実際に何人確保できたのかを表す「採用率」を病院ごとに算出した。