薬剤師の対物業務の自動化を追求した薬局が1日、大阪の中心部梅田にオープンした。メディカルユアーズ(本社神戸市)が、JR大阪駅前にあるビルの医療モール内に開設した「梅田薬局」だ。箱出し調剤が主流の欧州の薬局で汎用されている小包装製品の自動入庫払出装置を日本で初めて導入。病診薬連携システムと連動させて、医師が電子カルテに入力した処方情報をもとに医薬品の個装箱を棚から取り出す調剤準備作業をほぼ自動化した。業務の効率化に加えて薬剤師が対人業務に集中できる環境を整備し、医療の質の向上を図りたい考えだ。
■個装箱払出しにロボット活用
梅田薬局は、JR大阪駅の南西に位置するヒルトンプラザイーストビルの5階にある。その中で鎮座する巨大なボックス状の装置には、高さが異なる30段くらいの棚が両サイドに設置され、それぞれの棚には高さに応じた医療用医薬品の個装箱が数センチ間隔で整然と並ぶ。中央部の空間をロボットアームが自在に動き回り、棚から個装箱を取り出して装置外に払い出したり、装置内の棚に個装箱を入庫したりする。