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【薬機法改正法案に規定】課徴金、売上額の4.5%返還-先駆け対象は「先駆的医薬品」

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2019年03月01日 AM11:00


■薬機法改正法案に規定

2月27日の自民党厚生労働部会と薬事に関する小委員会の合同会議に示された医薬品医療機器法の改正法案では、医薬品の虚偽・誇大広告を行った製造販売業者に対する課徴金を対象品目の売上額に4.5%を掛けた額とすることなどを新たに盛り込んだ。また、革新的医薬品などが選ばれる先駆け審査指定制度の対象品目を「先駆的医薬品」、優れた使用価値を持ち、既承認の医薬品と異なる効能・効果などに関する開発が必要な品目を「特定用途医薬品」として薬機法に位置づけた。

改正法案では、医薬品の虚偽・誇大広告に対する課徴金制度を導入する。医薬品の名称、製造方法、効能・効果等に関する虚偽・誇大広告を対象とし、対象期間中における医薬品の売上額に4.5%を掛けた金額とした。

ただ、業務改善命令などの処分を行う場合で、保健衛生上の危害が発生したり、拡大する影響が軽微である場合や業許可の取り消しを行う場合は、課徴金納付命令を行わないことができるとした。虚偽・誇大広告に対する課徴金額が225万円未満の場合も納付命令を行わない。

不当景品類及び不当表示防止法の課徴金納付命令がある場合は、売上額に3%を掛けた額を虚偽・誇大広告に対する課徴金から減額できる。対象行為に当たる事実を違反者が報告した場合は50%減額する。

また、現行の薬機法では「医療上特に必要な医薬品」として、指定難病などを対象とする希少疾病用医薬品のみ規定しているが、新たに先駆け審査指定制度の対象品目を「先駆的医薬品」、医療上特に優れた使用価値を持ち、既承認薬とは異なる効能・効果、用法・用量に関する開発が必要な品目を「特定用途医薬品」と位置づけ、法律に明記する。

医療用医薬品の最新情報を迅速に現場に届けることを目指し、添付文書情報の電子的な方法による提供も法律に盛り込んだ。具体的には、外箱に添付文書情報にアクセスできるQRコードを製造販売業者が表示。紙媒体の同梱をやめる代わりに、初回納品時に薬局・医療機関に紙媒体の添付文書を届け、改訂時も紙媒体を提供して改訂後情報を速やかに提供するとした。

製造販売業者が必要な能力、経験を持つ総括製造販売責任者を選任できるよう総責の要件も明記する。現在は3年以上の従事経験、総合的な理解力などを持つ薬剤師を要件としているが、新たに一定の従事経験と総合的な理解力などがある薬剤師を充てる社内体制の整備を求める。

要件を満たす薬剤師を確保できない場合は、薬剤師以外の社員を充てつつ、例外的な状態が長期間続かないよう体制整備を求めた。

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