BRAF遺伝子変異を有する根治切除不能な悪性黒色腫の適応で
小野薬品工業株式会社は2月26日、BRAF阻害剤「ビラフトビ(R)カプセル 50mg」(一般名:エンコラフェニブ)およびMEK阻害剤「メクトビ(R)錠 15mg」(一般名:ビニメチニブ)について、「BRAF遺伝子変異を有する根治切除不能な悪性黒色腫」の効能・効果で新発売したと発表した。
画像はリリースより
悪性黒色腫は、皮膚の色と関係が深いメラニン色素の産生能を持つ色素細胞(メラノサイト)ががん化した悪性腫瘍で、皮膚がんの中でも転移率が高く、きわめて悪性度が高いとされている。日本での悪性黒色腫の患者数は約4,000人、年間約700人が悪性黒色腫により死亡していると報告されている。
BRAFキナーゼ活性とMEK1/MEK2活性を同時に阻害
ビラフトビおよびメクトビは、悪性黒色腫をはじめ種々のがんに関連するMAPKシグナル伝達経路(RAS-RAF-MEK-ERK)のセリン・トレオニンキナーゼファミリーの異なるキナーゼ、BRAFおよびMEK1/MEK2をそれぞれ標的として選択的に阻害し、がん細胞の増殖を抑制。2剤を併用することで、BRAFキナーゼ活性とMEK1/MEK2活性を同時に阻害し、より強い抗腫瘍効果を発揮することが期待される。
小野薬品工業は、2017年5月に、米Array BioPharma Inc.(Array社)と、ビラフトビおよびメクトビに関するライセンス契約を締結し、日本および韓国で両製剤を開発および商業化する権利を取得。Array社は、米国およびカナダにおける両製剤の独占的権利を保有している。
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