4月1日付で承継。日医工は血液浄化薬領域でのプレゼンス強化の狙い
鳥居薬品株式会社は2月6日、同社が有する蛋白分解酵素阻害剤「注射用フサン(R)10」、「注射用フサン(R)50」について、日本における製造販売承認を2019年4月1日付けで日医工株式会社へ承継し、販売移管することに合意したと発表した。
フサンは1986年の発売以来、鳥居薬品が主力製品として販売し、医療現場で患者の治療に用いられてきた製品。現在の鳥居薬品のフランチャイズ領域である腎・透析領域の製品の1つでもあるが、薬価制度の抜本改革等の環境変化を踏まえ、領域・製品毎の資源配分の見直しを行い、新製品の価値最大化への注力を進める中で、長期収載品であるフサンについては、他社への承継を進める方針とした。
一方、日医工はジェネリック医薬品、長期収載品も含め患者と家族に貢献し続けること、血液浄化薬領域でのプレゼンスを強化したいとの思いがあり、両社のニーズが合致したことで今回の合意に至ったという。
製造体制が整うまでは、鳥居薬品が製造受託予定
今回の契約締結により、フサンの国内製造販売承認を日医工へ承継し、鳥居薬品は承継の対価を受け取る。対価の額については競争上の観点から、両社での協議の結果、非開示としている。
製造販売承認承継日である2019年4月1日以降は、日医工が製造販売元としてフサンを販売するとともに、情報の提供と収集を行い、製品の安定供給を実施する。なお、2019年4月1日以降、日医工における製造体制が整うまでの一定の期間、鳥居薬品は日医工よりフサンの製造を受託する予定。
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・鳥居薬品株式会社 プレスリリース