拒絶反応が起こりにくいとされる「ヒト歯髄由来幹細胞」
帝人ファーマ株式会社とJCRファーマ株式会社は2月6日、ヒト(同種)歯髄由来幹細胞(DPC)を用いた再生医療等製品「JTR-161」について、急性期脳梗塞患者を対象とした国内第1/2相臨床試験で被験者の組み入れが開始され、第1例目となる被験者に治験製品が投与されたことを発表した。
JTR-161は、人の抜歯体から単離したDPCを原材料とする再生医療等製品。抜歯体を利用することから、骨髄などに比べて細胞採取時の侵襲性が低く、国内で細胞ソースを調達できるのが特徴。また、ヒト(同種)歯髄由来幹細胞は、体内に投与しても拒絶反応が起こりにくいとされており、免疫調整因子産生による炎症抑制、栄養因子産生による臓器保護・再生促進などの効果が期待されている。
同製品については、2017年7月に日本国内におけるDPCを用いた急性期脳梗塞を適応症として、帝人ファーマとJCRファーマが共同開発契約および実施許諾契約を締結。研究開発が進められている。
JTR-161を静脈内投与した際の安全性および有効性を検討
今回の試験は、急性期脳梗塞患者を対象に、JTR-161を静脈内投与した際の安全性および有効性を探索的に検討することを目的としたもの。帝人ファーマが治験依頼者として実施し、試験に用いる治験製品はJCRファーマが製造する。
両社は、同製品の1日も早い上市に向け、連携強化を図りながら、今後も研究開発を進めていきたいとしている。
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・帝人ファーマ株式会社 プレスリリース