京都府南丹地域の基幹病院、京都中部総合医療センター(南丹市、464床)と同地域にある12薬局は昨年9月から「プロトコールに基づく薬物治療管理」(PBPM)に沿って、経口抗がん剤「カペシタビン」の副作用を早期に発見して対応する取り組みを開始した。同院の医師が予め合意した取り決めに基づいて薬局薬剤師は、患者の状況を電話などで定期的に確認し、同剤の副作用である手足症候群がグレード2に達したと判断した場合、その都度医師に確認することなく、ステロイド外用薬の使用開始を患者に指示する。次回受診日を待たなくてもすぐに対応できるため、副作用の重篤化防止や治療継続に役立つという。
京都府薬剤師会の薬薬連携事業として、南丹市と京丹波町の薬局が所属する船井薬剤師会と協力して試行的に始めたもの。医師の合意のもと具体的な手順を盛り込んだプロトコールを同院で策定。薬局と確認書を交わして事業を開始した。手上げ方式で現在、12薬局がこの事業に参加している。