厚生労働省は18日、昨年9月5日に開催された第21回ジェネリック医薬品品質情報検討会の概要を公表した。抗菌剤・抗ウイルス剤の後発品12品目(有効成分ベース)の溶出試験を行った結果、バラシクロビル錠やアジスロマイシン錠など3品目17製剤で先発品の溶出曲線と類似の範囲になかったことが報告された。
第21回検討会では、2017年3月の第18回検討会で選定されたバラシクロビル塩酸塩錠、フルコナゾールカプセルなど抗菌剤・抗ウイルス剤12品目について、4種類の試験液による溶出挙動の検討を行った結果が報告された。
その結果、「バラシクロビル錠500mg」の11製剤、「アジスロマイシン錠250mg」の5製剤、「フルコナゾールカプセル100mg」の1製剤について、比較対象の先発品やオレンジブックの溶出曲線と類似の範囲にないことが確認された。
これらのうち、バラシクロビル錠2製剤、フルコナゾール錠1製剤に関しては、ロット間で溶出性評価のばらつきが大きいことから、同一の品質を再現できるようメーカーが改善することとした。一定期間後、製剤試験ワーキンググループで再度評価する予定。
一方、セフポドキシムプロキセチル錠100mg、アジスロマイシンカプセル100mg、ロキシスロマイシン錠150mgの先発品について、開発時と比べて溶出挙動が大幅に変化している可能性があるとの指摘が委員から挙がったため、溶出試験の実施を含め、今後の対応を検討会事務局で検討することとした。
なお、今回の検討会で報告予定だったセフジニルカプセルについては、再試験を実施していることから、来年度に報告する。