対話型プログラムで製品に関する問い合わせに回答
中外製薬株式会社は1月10日、AI(人工知能)を活用した対話型プログラムで製品に関する問い合わせに回答するチャットボット「MI chat(Medical Information Chatbot:エムアイチャット)」を導入したと発表した。
中外製薬では、医療従事者および患者からの製品関連の問い合わせに、メディカルインフォメーション部(MI部)に在籍する専門スタッフが対応している。MI部に寄せられる年間の問い合わせ件数は約60,000件で、このうち、タミフルが約12,000件(2割)を占め、その問い合わせは冬期に集中しているという。
年内に複数製品へ拡張、2021年に全製品対応を目指す
今回導入したMI chatは、フェアユース株式会社が開発のAIによるビジネスアシスタントシステムに、中外製薬が導入しているプラットフォームを融合させたもの。医療従事者からの問い合わせ内容をチャットボットのAIが理解し、事前に登録した数百のQ&Aから最も質問の意図に近いものを自動的に提示する。
導入のメリットとして、医療従事者が従来のWEBを通じた情報検索に費やしていた時間が短縮されることや、チャネルの選択肢が広がるなど、利便性が向上することが挙げられる。また、一般的な口語文による情報検索、一問一答形式で回答、パソコンおよびスマートフォンからのアクセスができるようになり、情報格差のないOne Voiceでの情報提供も24時間365日可能となることなども期待される。
一方、MI部は医療従事者および患者からの問い合わせの対応は継続しつつ、さらなるサービス向上に努めていく方針だという。同社はMI chatについて、今年中に複数製品へ拡張させ、2021年には全製品で対応できるよう、準備を進めていくとしている。
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・中外製薬株式会社 ニュースリリース