cGMPに対応した生産施設を米国ウィスコンシン州に
富士フイルム株式会社は12月20日、iPS細胞の開発・製造の米国子会社FUJIFILM Cellular Dynamics, Inc.(FCDI社)において、総額約25億円を投資して、cGMP(current Good Manufacturing Practice)に対応した治療用iPS細胞の生産施設を新設すると発表した。
今回、FCDI社は、細胞の大量生産に適した大量培養設備と、少量多品種培養設備、細胞の品質を高精度に評価できるシステムなどを導入した生産施設を、米国ウィスコンシン州マディソン市に新設。世界トップレベルのiPS細胞の初期化・分化誘導技術と、富士フイルムが持つ高度なエンジニアリング技術や画像解析技術も施設に投入することで、高品質なiPS細胞の効率的な生産を確立するという。
iPS細胞およびiPS細胞由来分化細胞の開発・製造受託も
今後、FCDI社は、同施設で生産した高品質なiPS細胞を使い、加齢黄斑変性や網膜色素変性、パーキンソン病、心疾患、がんの領域の再生医療製品の開発を加速させる。また、iPS細胞およびiPS細胞由来分化細胞の開発・製造受託も広く展開していく予定。
これにより、富士フイルムは日本国内の株式会社ジャパン・ティッシュ・エンジニアリングと併せ、日・米の計2拠点に治療に用いる再生医療製品の生産拠点を保有することになる。なお、新設する生産施設は、2019年度中に稼働させる計画としている。
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・富士フイルム株式会社 ニュースリリース