投与中止・減量で起こる症状に対処するための低含量製剤
グラクソ・スミスクライン株式会社(GSK)は12月17日、抗うつ薬パキシルの徐放性製剤「パキシルCR錠6.25mg」(一般名:パロキセチン塩酸塩水和物)を発売したと発表した。
パキシルCR錠は、速放性製剤であるパキシル錠10mgおよび20mgにそれぞれ対応する12.5mg錠および25mg錠の2規格がこれまでに発売されている。一般に抗うつ薬の投与中止または減量により、めまいや知覚障害等の症状があらわれることがあり、これに対処するための製剤として、パキシル錠には低含量製剤の5mg錠がある。CR錠においても同様に、低含量製剤の6.25mg錠が開発され、2018年8月15日に製造販売承認を取得していた。
パキシルCR錠12.5mg/25mgは2012年に承認取得済み
日本国内においてパキシルは、2000年9月にパキシル錠が「うつ病・うつ状態」および「パニック障害」を効能・効果として承認を取得。その後、2006年1月に「強迫性障害」、2009年10月に「社会不安障害」、2013年11月に「外傷後ストレス障害」の追加効能に係る承認を取得しており、これらの治療に用いられてきた。また、パキシル錠5mgも2010年7月に承認を取得している。CR錠についても、パキシルCR錠12.5mgおよびパキシルCR錠25mgが「うつ病・うつ状態」を効能・効果として、2012年1月に承認を取得している。
日本人のうつ病有病率は約6.2%と報告されており、日本人の16人に1人は一生に一度はうつ病にかかる可能性があると考えられる。GSKは、患者がそれぞれの状態に合った適切な治療の選択肢を提供できるよう、パキシル錠およびパキシルCR錠の適正使用の推進と必要な情報提供に努めるとしている。
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・グラクソ・スミスクライン株式会社 プレスリリース