■AGは初後発のルナベルなど
厚生労働省は14日、後発品246品目を薬価基準に収載する。初の後発品収載は、抗うつ剤「ミルタザピン」(先発品:リフレックス/レメロン=Meiji Seika ファルマ/MSD)など14成分130品目。新規収載希望が10品目を超えた内用薬を先発品の「0.4がけ」とするルールは2成分に適用され、多くの企業が参入する大型製品は少なかった。また、先発品メーカーから特許使用の許可を得て後発品として発売するオーソライズドジェネリック(AG)は、初後発に限ると「ノルエチステロン・エチニルエストラジオール」(ルナベル=ノーベルファーマ)、「シロドシン」(ユリーフ=キッセイ薬品)など3成分6品目が収載される(表参照)
今回、薬価収載の希望品目は246品目で、安定供給上の不安や採算上の理由、企業の都合による取り下げはなかったことから、74成分134規格246品目が全て収載された。
収載状況の内訳を見ると、内用薬が49成分95規格199品目、注射薬が11成分19規格22品目、外用薬が15成分20規格25品目となった。歯科用薬剤はなかった。
初めて収載された後発品は、抗うつ剤のミルタザピン、非オピオイド鎮痛配合剤のトラマドール塩酸塩・アセトアミノフェン、注意欠陥多動性障害(ADHD)治療剤のアトモキセチン塩酸塩、片頭痛治療剤のエレトリプタン臭化水素酸塩、月経困難症治療剤のノルエチステロン・エチニルエストラジオール、緑内障・高眼圧症治療剤のビマトプロストなど14成分28規格130品目。内用薬が11成分24規格121品目、注射薬が2成分3規格4品目、外用薬が1成分1規格5品目となった。
そのうち、先発品メーカーから特許使用の許可を得て後発品として先行発売するオーソライズドジェネリック(AG)は、3成分6規格6品目が収載される。月経困難症治療剤のノルエチステロン・エチニルエストラジオールに対して、あすか製薬が「フリウェル配合錠LD『あすか』」と「同ULD」の1規格1品目を発売する。
また、排尿障害改善剤のシロドシンに対し、第一三共エスファが「シロドシン錠2mg『DSEP』」、「同錠4mg」、「シロドシンOD錠2mg『DSEP』」、「同OD錠4mg」の4規格4品目、抗癌剤のゲフィチニブに対して第一三共エスファが「ゲフィチニブ錠250mg『DSEP』」の1規格1品目を発売する。
医療安全の観点から一般名に名称変更したなどの代替新規を含め、収載品目数が多かった上位企業は、武田テバが20品目と最も多く、次いで高田製薬の17品目、沢井製薬と東和薬品の14品目、ニプロの13品目となった。
代替新規を除いた収載品目数の上位5社は、沢井製薬と東和薬品の14品目、次いでニプロの13品目、日医工と日本ジェネリックの9品目となった。
後発品の収載品目数が最も多かったのは、ミルタザピンの18社44品目、次いでアトモキセチン塩酸塩の7社30品目、トラマドール塩酸塩・アセトアミノフェンの23社23品目となった。
新規収載希望が10品目を超えた内用薬を先発品の「0.4がけ」とするルールは、ミルタザピンとトラマドール塩酸塩・アセトアミノフェンの2成分67品目に適用された。