パーソナル化、精密化、予防などをキーワードに
株式会社フィリップス・ジャパンは12月6日、2019年度事業戦略発表会を開催。堤浩幸代表取締役社長が、フィリップス・レスピロニクスとの統合や、医療の個別化・精密化などを進めていく方針を発表した。
堤社長は、「No.1ヘルステックカンパニーに向けて、2019年は2018年戦略の深化・加速」を進めると説明。2018年の戦略として掲げていた「パートナー企業とのエコシステムの構築継続」、「日本発イノベーション開発」、「M&Aを含む戦略的投資」に加えて、2019年は「企業文化の強化と多様性」、「持続可能な循環社会型社会の実現」も戦略的打ち手として挙げた。また、デジタル技術が実現するヘルスケア変革のポイントとして、「パーソナル化」、「精密化」、「予防」、「生産性」、「パートナーシップ」を挙げ、それぞれの英語の頭文字から「5P」とまとめた。あわせて、2019年4月1日より、人工呼吸器などを扱うフィリップス・レスピロニクス合同会社を統合することを発表した。
東京海上日動、ソフトバンク、富士ソフトなどと連携
また、同発表会では、協業パートナー企業として、東京海上日動火災保険、ソフトバンク、ビックカメラ、ライオン、富士ソフト、アルムの代表が登壇。ビックカメラとは、睡眠時無呼吸症候群を対象としたサービスを、富士ソフトとはヘルステック分野の情報可視化についての新たなサービスを展開する、とした。
富士ソフトと行うのは、大型医療機器を導入する際に、AR技術を用いて機器配置後の空間イメージの共有を行うもの。配置した機器の動作イメージをアニメーションで確認できるので、施設設計の時間短縮が可能になる。2019年5月に宮城県仙台市にオープン予定のイノベーション研究開発拠点「Philips Co-Creation Center」での活用も予定しており、その後は、利用可能な医療機器の拡充や、医療機器のトレーニング、医療機器のマニュアルとしての活用など、多方面への展開を検討しているという。
堤社長は「新しいかたちのヘルステックをつくっていきたい」と意気込みを語った。
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