■多職種連携教育の充実目指す
岐阜薬科大学は、2027年度に岐阜市北部の三田洞キャンパスと岐阜大学に隣接する本部キャンパスを統合し、本部キャンパスの近接地に新たな施設を整備する。これまで市内2カ所にキャンパスが分かれていたが、6年制薬学教育がスタートして10年以上が経過し、岐阜大学病院にも近い本部の近接地にキャンパスを集約することで、医学部と薬学部の強みを生かした多職種連携教育を充実していきたい考えだ。来年度から基本構想、基本計画の策定に着手し、遅くとも27年度には新キャンパスでの活動を開始する予定。
岐阜薬大のキャンパスは2カ所に分かれおり、1~3回生は三田洞キャンパス、4回生以降は本部キャンパスで学んでいるが、教員はほとんど本部キャンパスに常駐している。
また、グラウンド、体育施設は全て三田洞キャンパスにあるため、講義やクラブ活動のために教員、学生が車やバスで移動する時間のロスや負担が課題となっていた。
さらに、三田洞キャンパスの施設は築53年と老朽化が進み、本部キャンパスの研究室も手狭で休憩場所や厚生施設がなく、3年前に公表した中長期計画でも「キャンパス統合は喫緊の課題」と位置づけていた。
このほど、岐阜市長が新キャンパスの整備方針を決定。三田洞キャンパスと本部キャンパスを統合し、本部キャンパスの西側と南側の近接地に、新たな施設を整備することになった。新キャンパスの敷地面積は約2万~2万7000m2。広大な1カ所の敷地に講義・実習棟、研究棟、体育館、運動場などを整備する。
岐阜薬大は、岐阜大学の隣接地に移転、統合することにより、医学部、医学部附属病院との連携を強化し、薬学と医学のそれぞれの強みを生かしながら、多職種連携教育をさらに充実させていきたい考え。