米Juventas社からJVS-100の独占的オプション権を取得
アステラス製薬株式会社は11月22日、米Juventas社と、遺伝子治療プログラムである「JVS-100」の中国を除く全世界における独占的なオプションおよびライセンス契約を締結したことを発表した。
便失禁は、液状便または固形便が無意識または自分の意思に反して漏れる症状。社会的および衛生的な観点から、患者の生活の質に大きな影響を及ぼす。原因は加齢、筋肉や神経の損傷、出産など、さまざまな要因によって起こるが、有効な治療法は見つかっていない。
肛門括約筋の機能的・組織的改善が期待される遺伝子治療プログラム
JVS-100は、内因性組織修復経路を活性化するシグナル伝達タンパク質であるSDF-1(Stromal cell-Derived Factor-1)を発現する非ウイルス性の遺伝子治療プログラム。JVS-100は抗原性を持たないDNAプラスミドで、損傷組織に直接投与するように設計されている。また、これまでの臨床試験において、JVS-100は良好な忍容性を示し、反復投与が可能であることが確認済だという。また、便失禁動物モデルにおいて、JVS-100の筋肉内投与により、肛門括約筋の機能的、組織学的改善を促進する可能性が示唆されている。
今回の契約に基づき同社は、前期第2相試験からJVS-100の研究開発を行う独占的権利を取得するとともに、その後の開発・商業化のためにJuventas社からJVS-100を買い取る独占的オプション権を取得。今後も、便失禁を対象にJVS-100の開発を進めていく予定としている。
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