GSKが開発するP3試験中の腎性貧血治療薬
グラクソ・スミスクライン株式会社と協和発酵キリン株式会社は11月22日、ダプロデュスタットについて日本国内での戦略的販売提携契約を締結したと発表した。
ダプロデュスタットは、低酸素誘導因子プロリン水酸化酵素の経口の阻害薬。酸素を検知するプロリン水酸化酵素を阻害することで低酸素誘導因子を安定化し、高地で身体に生じる生理学的作用と同様に、赤血球産生や鉄代謝に関与するエリスロポエチンおよびその他の遺伝子の転写をもたらす。腎性貧血の治療薬として現在GSKが開発中で、臨床試験の第3相の段階にある。
2019年下半期に厚労省へ承認申請予定
今回の合意は、この新薬候補を日本の患者に届けることの重要性に鑑み、GSKのグローバルでの開発およびコマーシャルの専門性と協和発酵キリンの日本における腎領域での豊富な経験と専門性を融合させるもの。この契約のもと、GSKは現在日本で進行中の第3相臨床試験を完了させ、製造販売承認の取得および製造を担う。また、流通・販売業務は協和発酵キリンが独占的に行う。上市後は、GSKと協和発酵キリンが共同で医療機関等への医薬情報提供活動を行うという。なお、同契約にかかわる経済条件の詳細は開示していない。
GSKは先日、血液透析患者を対象とした2つの第3相試験から得られた良好な結果を発表。また、保存期慢性腎臓病患者を対象とした国内第3相試験の結果は2019年の上半期に得られる予定であり、2019年下半期予定の厚生労働省への承認申請に用いられる予定だとしている。
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・グラクソ・スミスクライン株式会社 プレスリリース