医療従事者の為の最新医療ニュースや様々な情報・ツールを提供する医療総合サイト

QLifePro > 医療ニュース > 医薬品・医療機器 > 開発中のエダラボン経口剤、PKデータをALS/MND国際シンポで発表へ-田辺三菱

開発中のエダラボン経口剤、PKデータをALS/MND国際シンポで発表へ-田辺三菱

読了時間:約 1分2秒
このエントリーをはてなブックマークに追加
2018年11月19日 PM12:15

フリーラジカル消去剤エダラボンの新投与経路製剤

田辺三菱製薬株式会社は11月15日、エダラボンの新投与経路製剤()の薬物動態(PK)データを12月7~9日に英国・グラスゴーで開催される第29回ALS/MND国際シンポジウムで公表すると発表した。

エダラボンは、同社が創製したフリーラジカル消去剤。脳梗塞急性期の治療薬として、2001年4月に厚生労働省から承認され、「(R)」の製品名で販売している。同剤は、脳虚血に伴い発生するフリーラジカルを消去し、脂質過酸化反応を抑制。虚血領域、あるいはその周囲の神経細胞を保護する作用を有することから、)の病態で上昇するフリーラジカルを消去して運動神経を酸化ストレスから保護し、筋力低下、筋萎縮の進行を遅らせる効果を有すると考えられている。

エダラボンのALSの適応症は、2015年6月に日本、同年12月に韓国、2017年5月に米国、2018年10月にはカナダで承認されており、欧州およびスイスにも承認申請中だ。

単回投与、注射剤と比較して類似のPKデータを確認

現在、エダラボンの投与経路は点滴静注に限られており、患者などへの治療の負担が大幅に軽減できる経口剤の開発を同社は検討してきた。ALSでは嚥下障害のある患者が少なくない状況を考慮し、服用しやすい経口懸濁剤の第1相臨床試験を進めている。

第1相臨床試験では、エダラボン経口懸濁剤の単回投与で、エダラボン注射剤と比較して類似のPKデータを期待できることが確認できたという。また、静注製剤と比較して、新たな安全性の問題は認められていないとしている。

このエントリーをはてなブックマークに追加
 

同じカテゴリーの記事 医薬品・医療機器

  • ジョンソン・エンド・ジョンソン 肺がん領域に初参入
  • レポトレクチニブ「がん細胞が耐性を獲得しにくく、長期使用に期待」
  • 2025年1月より社長交代で新たな体制へ‐アレクシオンファーマ
  • ミリキズマブの炎症性腸疾患に対する長期持続的有効・安全性データを公開-リリー
  • 転移性尿路上皮がん、一次治療における新たな選択肢への期待