■病棟業務も広義の調剤に該当
日本病院薬剤師会の川上純一副会長は9日、米子市内で開かれた日病薬中国四国ブロック会長会議で、外部業者から病院への薬剤師派遣について、日病薬として「容認できない」との姿勢を明らかにした。労働者派遣法の法令の規定で、病院等での「薬剤師の調剤」は労働者派遣事業の禁止対象になっていることを提示。さらに、チーム医療を推進する上でも「医療機関に所属する薬剤師が、病棟業務も含めて自分たちが責任を持って行うべき」とし、「派遣薬剤師が病棟業務などを行うことは容認できない」と強調した。
事態の発端は、日本調剤が労働者派遣事業許可を取得して今年7月から本格的に開始した、病院向け「産休・育休代替薬剤師派遣サービス」である。東京都内では、既に東京女子医科大学病院への薬剤師派遣が始まっており、同社は今後、対象地域を広げる姿勢を見せている。敷地内薬局の開設が拡大する動きも相まって、病院薬剤師への影響が懸念されている。