濾胞性リンパ腫の患者を対象とした第2相試験を準備中
協和発酵キリン株式会社と米MEI Pharma社は11月5日、日本におけるME-401の独占的な開発および販売に関するライセンス契約を締結したことを発表した。
ME-401は、現在MEI PharmaがB細胞悪性腫瘍を対象疾患として開発中のホスファチジルイノシトール3-キナーゼデルタ(PI3Kδ)阻害剤。PI3Kδは血液がん細胞の増殖や生存に重要な役割を果たす。ME-401はPI3Kδのアイソフォームに対して高い選択性を示し、他のPI3Kδ阻害剤とは異なる医薬品特性を有している。同剤は、現在さまざまなB細胞性悪性腫瘍に対する臨床的な評価が行われている。
MEI Pharmaは、化学療法および抗CD20抗体を含む少なくとも2回の全身治療が奏功しなかった濾胞性リンパ腫の患者を対象としたME-401単剤の有効性、安全性および忍容性を評価する第2相試験を準備中。同試験の結果は、米国食品医薬品局(FDA)の迅速承認を取得する際の主要な根拠資料となる予定だ。
日本では、2019年に第1相臨床試験を行う予定
今回の契約に基づき、協和発酵キリンは、MEI Pharmaに対し契約一時金1000万ドル、今後の開発ステージの進捗や販売に伴うマイルストーンを最大で8750万ドル、販売規模に応じた2桁%(10%台中盤まで)の販売ロイヤリティを支払う。一方、協和発酵キリンは、日本におけるME-401の独占的開発権および販売権をMEI Pharmaから取得する。
なお、協和発酵キリンは、2019年に第1相臨床試験を日本で行う予定としている。
▼関連リンク
・協和発酵キリン株式会社 ニュースリリース