糸島市・九州大学・住友理工の協働で
九州大学は10月31日、「九州大学ヘルスケアシステム LABO糸島(愛称・ふれあいラボ)」で、フレイル(虚弱)を簡易に測定するフレイルチェックを開始したと発表した。このラボは、同大と糸島市および住友理工株式会社との3者による連携協定の枠組みを活用したもの。
画像はリリースより
フレイルとは、年齢を重ねるとともに心や身体の余力が衰え、ストレスに対して抵抗力が弱まっている状態のこと。日本ではフレイル予防を市区町村の支援事業のひとつとして位置づけ、フレイルの検査とその予防に取り組むことを推奨している。
チェックシステムを常設、専門スタッフが支援
フレイルの定義は、「体重減少」「疲労感」「歩行速度低下」「筋力低下」および「活動性低下」の5つの判定項目のうち、3つ以上に当てはまること。2017年、同大と糸島市は、65~75歳の糸島市民966名を対象にフレイルの実態調査を実施した。その結果、フレイルの前段階である「プレフレイル」の該当者は約40%、「フレイル」の該当者は約2%だった。
フレイルを予防するには、一人ひとりがフレイルをチェックし、適切な予防法を知り、取り組む必要がある。そこで、糸島市では「フレイルチェックシステム」を市民の身近にある公共施設に常設。このシステムでは、60歳以上の市民を対象に、1時間に最大2名を検査する少人数制を取り入れ、看護師や専門スタッフがフレイルチェックを行い、フレイルの状態に合わせた種々の予防事業へ参加を支援するという。
このシステム整備により、フレイルの早期発見から早期予防まで、一連の流れを円滑に進められる体制が整ったこととなる。今後、これにより、将来の要支援・要介護認定率の低下に繋がることが期待される。
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