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タグリッソ、非小細胞肺がん1次治療後の獲得耐性メカニズムの新データを発表-英AZ

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2018年10月26日 AM11:30

前治療歴のない局所進行・転移性EGFR変異陽性NSCLC患者が対象

英アストラゼネカ社は10月19日、(R)(一般名:オシメルチニブ)の第3相FLAURA試験について、獲得耐性のメカニズムに関する新規データを発表した。このデータは、2018()の口頭レイトブレーキング抄録セッションで発表された。

FLAURA試験は、前治療歴のない局所進行あるいは転移性EGFR変異陽性NSCLC患者を対象に、タグリッソ80mg1日1回投与の有効性と安全性を、標準治療のEGFRチロシンキナーゼ阻害剤(EGFR-TKI)([150mg1日1回経口投与]あるいはゲフィチニブ[250mg1日1回経口投与])と比較検討した試験。同試験は、二重盲検無作為化試験で、29か国の556例の患者を対象としている。

MET増幅およびEGFR C797S変異陽性が最も高頻度に発現

FLAURAサブグループの予備解析の結果により、タグリッソによる1次治療後の患者の血漿中から検出された最も高頻度な獲得耐性のメカニズムはMET増幅(15%)とEGFR C797S変異(7%)で、次いでHER2増幅、PIK3CAおよびRAS変異(2-7%)だった。タグリッソ1次治療群でEGFR T790M変異の耐性獲得を示すエビデンスは、予想通り存在しなかったという。比較対照のEGFR-TKI群では、エルロチニブまたはゲフィチニブに対する最も高頻度な獲得耐性のメカニズムはEGFR T790M変異(47%)だった。

また、同学会で発表されたAURA3第3相試験の結果も、FLAURA試験の結果と一貫していたという。タグリッソによる2次治療後に病勢進行が見られた患者の血漿中から検出された最も高頻度な変異にはEGFR C797変異(15%;C797S n=10;C797G n=1)、MET増幅(19%)、HER2増幅(5%)およびPIK3CA変異(5%)が示されたとしている。

アストラゼネカは2018年10月19日、FLAURA試験の結果に基づき、タグリッソによる1次治療後に病勢が進行した進行NSCLC患者を対象とする非盲検多施設共同多剤併用第2相プラットフォーム試験であるORCHARD試験の新規開始を発表した。

 

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