CRP測定試薬ディスクの追加で、在宅医療での活用にも期待
ロシュ・ダイアグノスティックス株式会社は10月19日、POC生化学分析装置「コバス b 101」について、「CRP測定試薬ディスク」を10月23日に発売することを発表した。
画像はリリースより
血中のCRP(C反応性タンパク)濃度は急性炎症時に急激に増加・減少するため、感染、炎症および組織の損傷などの診断や管理において有用なバイオマーカー。コバスb 101ではディスク型のケースに試薬を収納した独自の試薬ディスクを使用し、この試薬ディスクが装置内で回転することで、遠心力によって血液を血漿に分離して測定する。そのため、検査室の大型分析装置との相関性が高いデータを提供することが可能だという。
CRP測定試薬ディスクでは、患者の指先などから得た12μリットルの血液を直接ディスクの吸引ポイントに滴下すると、検査結果を4分で表示する。従来の測定項目であるHbA1cと脂質に加え、今回CRPが加わることで、病院検査室はもとより、診療所、特に在宅医療を推進している医療施設での活用が期待される。
検査履歴と情報を管理するメモリ機能も進化
2013年の発売以来、コバス b 101はHbA1c(ヘモグロビンエーワンシー)と血中脂質(総コレステロール、HDL-コレステロール、トリグリセライド)を1台で迅速に測定できるPOC分析装置として生活習慣病の早期発見・管理に貢献している。
また今回、同製品の機能面として、従来からの最適な測定環境を維持する精度管理機能に加え、患者ごとの検査履歴と情報管理を可能にするメモリ機能がさらに進化。患者ごとの検査結果をUSBメモリへCSV形式で出力できる機能を標準装備している。また、装置の画面にQRコードを表示し、スマートフォンなどで直接QRコードを読み取り、電子お薬手帳などのアプリケーションなどで管理することも可能となった。
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・ロシュ・ダイアグノスティックス株式会社 プレスリリース