厚生労働省の社会保障審議会医療保険部会は10日、近く登場が予想されるCAR-T細胞治療薬など、高額な新薬の保険収載の考え方をめぐり改めて議論した。6月に閣議決定された骨太方針に費用対効果等の経済性評価、保険外併用療養の活用の検討が明記されたことを受けたもの。委員からは「保険適用外とすることで製薬企業の開発意欲が削がれるのは問題」とイノベーションへの悪影響を懸念する声が相次いだ。
既に4月の部会でも高額薬剤への対応を議論し、保険適用外とする取り扱いに反対意見が相次ぎ、皆保険制度を堅持しながら費用対効果評価の導入などの努力をしていく方向で意見の一致を見ていたが、この日の議論でも高額薬剤を保険適用外とすることには「製薬企業の開発意欲を削ぐ」と反対意見が相次いだ。